前回の記事「むくみ撃退!小顔効果が2倍UPする顔のリンパマッサージのやり方」では、顔のリンパマッサージをご紹介しました。
今回は、顔のリンパマッサージと併せて行いたい「頭のリンパマッサージ」をご紹介!
頭のマッサージ自体はほんの3分程度でできてしまうので、ぜひ顔のリンパマッサージの後に行ってみてくださいね。
- 「リンパ」って何?
- 「リンパ節」って?
- リンパはどうやって流れているの?
ということを知りたい方は、前回の記事「むくみ撃退!小顔効果が2倍UPする顔のリンパマッサージのやり方」をご覧ください。
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目次
頭のリンパマッサージのメリット
頭のリンパマッサージには、頭皮のリンパの流れや血流を良くして、頭をスッキリさせるメリットがあります。
また、頭頸部のマッサージやストレッチで頭や首の筋肉がほぐれることでの小顔効果も期待できます。
頭のリンパ液が通る主要なリンパ節
まず、頭のリンパマッサージをする際に知っておきたい、4つの主要なリンパ節をご紹介します。
後頭リンパ節(こうとうりんぱせつ)
うなじ中央のでっぱり付近(僧帽筋の起始部付近)にあるリンパ節群。
ここには、後頭部と後頚部のリンパが流れ込みます。
耳介後リンパ節(じかいこうりんぱせつ)
耳の後ろにある骨のでっぱり付近(胸鎖乳突筋の停止部付近)にあるリンパ節群。
ここには、側頭部(後方)のリンパが流れ込みます。
(別名を「後耳介リンパ節(こうじかいりんぱせつ)」または「乳突リンパ節(にゅうとつりんぱせつ)」とも言います。)
耳下腺リンパ節(じかせんりんぱせつ)
耳の前の耳下腺部にあるリンパ節群。
表在する耳下腺リンパ節には、側頭部(前方)のリンパが流れ込みます。
また、耳下腺リンパ節は、顔の上半分(額・上下のまぶた・頬)のリンパも流れ込むため、顔のリンパマッサージの際にも欠かせないポイントとなります。
(別名を「耳介前リンパ節(じかいぜんりんぱせつ)」とも言います。)
浅頸リンパ節(せんけいりんぱせつ)
左右の外頚静脈に沿って存在するリンパ節の集団で、胸鎖乳突筋より浅層にあります。
後頭部のリンパが後頭リンパ節に、側頭部(後方)のリンパが耳介後リンパ節に集まった後、ここに流れ込みます。
浅頸リンパ節を出たリンパは、深頸リンパ節に向かって流れていきます。
深頸リンパ節(しんけいりんぱせつ)
左右の内頸静脈に沿って存在する約20~30個のリンパ節で、胸鎖乳突筋より深層にあります。
深頸リンパ節には、後頭リンパ節・耳介後リンパ節を出たリンパが流れ込む「浅頸リンパ節」や「耳下腺リンパ節」、そのほか顔のリンパも流れ込むため、最終的に首から上の全リンパが集まる場所になります。
ちなみに、深頸リンパ節のうち、鎖骨上窩(鎖骨のくぼみ)にあるリンパ節は「鎖骨上リンパ節」と呼ばれています。
深頸リンパ節を出たリンパは、リンパのゴール地点である左右の鎖骨下静脈(注2)へと流れ込みます。
左右両側にあり、鎖骨の下・第1肋骨の上を通る静脈。
この鎖骨下静脈と内頚静脈の合流点を「静脈角(じょうみゃくかく)」と言い、全身のリンパ液が静脈へと注がれるゴール地点となります。
(参考書籍:「グレイ解剖学」「看護師・理学療法士のためのリンパ浮腫の手技とケア」)
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頭・首のリンパの流れをサクッと解説
前章でもご説明しましたが、ここで頭のリンパの流れを簡単にまとめてみます。
- 後頭部のリンパは、後頭リンパ節→浅頸リンパ節→深頸リンパ節→静脈角から鎖骨下静脈へ
- 側頭部(後方)のリンパは、耳介後リンパ節→浅頸リンパ節→深頸リンパ節→静脈角から鎖骨下静脈へ
- 側頭部(前方)のリンパは、耳下腺リンパ節→深頸リンパ節→静脈角から鎖骨下静脈へ
頭のリンパマッサージのやり方
ざっくりとリンパの流れが分かったところで、これから「下準備」と「頭のマッサージ」の2つに分けてご紹介していきます。
まずは「下準備」で頭のリンパ液が通るリンパ節の流れを整えた後、「頭のマッサージ」で頭部リンパを流していきます。
それでは、やってみましょう!
下準備
1.首(後面)
人差し指~小指までの4指を、うなじ中央のでっぱり付近に添えて、ゆっくりと首を前後に動かします。(約10回)
(この後は、「頭のリンパマッサージ」へ進んでください。)
2.首(前側面)
①まず、右斜め上を向きながら、首の前面にある右の「胸鎖乳突筋」をストレッチしていきます。この時、左手を右の鎖骨の下に添えると、右の胸鎖乳突筋が伸びやすくなります。
②次に、グーッと左ななめ上を向いていき、右の「肩甲舌骨筋」や「僧帽筋の上部」をストレッチ。
③その後は、様々な方向へ少しずつ頭の角度を変えていき、緊張している筋肉を伸ばしていきます。
④最後に首をゆっくり3回まわします。
(反対側も同様に行います。)
リンパのゴール地点である「静脈角」は、鎖骨を底辺にして、上記で伸ばした「胸鎖乳突筋」と「肩甲舌骨筋」の間にある「大鎖骨上窩(だいさこつじょうか)」という所にあります。
また、首から上の全リンパが集合する「深頸リンパ節」は、「胸鎖乳突筋」の下にあります。
そのため、最初にこれらの筋肉をしっかりとストレッチしておくことが、リンパマッサージの効果を高めるポイントとなります。
3.鎖骨のくぼみ
両手をクロスし、鎖骨の上にあるくぼみを人差し指・中指・薬指の3指で押します。(10回)
クルクルと小さな円を描きながらマッサージしても良いでしょう。
4.首筋のプッシュ
首の側面を上から下(耳の後ろの付け根~鎖骨のくぼみ)にかけてプッシュします。
5.耳の前後
①まず、耳をつかんで色々な方向(下・横・上)に引っ張ります。
②その後、耳を人差し指と中指で挟んで軽く圧迫しながら口を開閉します。(10回)
また、口を開閉して顎関節を動かすことで、リンパの流れを促します。
お疲れさまでした。下準備は以上です!
頭のマッサージ
1.頭頂部
両手で頭頂部をつかみ、頭皮を前後に動かします。(10回)
2.側頭部(頭の側面)
①手根で側頭部を圧迫しながら口を開閉します。(10回)
②側頭部を上から下へ円を描きながらマッサージします。
③耳まできたら、指で耳の前後を挟みながら耳→首→鎖骨の順に流していきます。
3.後頭部(頭の後面)
①後頭部を上から下へ、円を描きながらマッサージします。
②頭と首の境目まできたら、矢印で示したように後頚部から鎖骨に向かって流していきます。
まとめ
いかがでしたか?
頭のリンパマッサージは、いつ・どこでも・簡単にできるのがメリット。
顔のリンパマッサージの仕上げや、ちょっと疲れた時に行うと頭がスッキリしますよ!
また、ヘッドスパのようにシャンプーの際に行っても良いでしょう。
ぜひ、毎日の習慣に取り入れてみてくださいね!