「産後 顔が大きくなったなぁ・・・」
そう感じる原因の一つに「歪み」があることは、前回の記事でお伝えしました。
産後 顔が大きくなったのは「歪み」のせい!?産後の歪みを起こす4つの要因と対処法
そして、この「歪み」と並んで、産後の顔を大きくする原因となるのが、ズバリ「産後のむくみ」。
今回は、産後のむくみを起こす3つの原因と解消法についてお話していきますね!
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目次
むくみのメカニズムとは?
まず本題に入る前に、「むくみ」のメカニズムについてご説明しましょう。
むくみの正体は、行き場をなくして身体に溜まった「水分」です。
身体のどこに溜まるかというと、細胞と細胞の隙間である「間質(かんしつ)」と呼ばれる場所です。
この間質に、腸から吸収された水分が、動脈側の毛細血管を介して送られるんですね。
この時、間質に送られた水分は、細胞内へ取り込まれて代謝された後、不要な水分となって再び間質中へ。
その後、静脈側の毛細血管から再吸収されて心臓へと送り返されます。
こうして全身を循環する中で、一部が腎臓で尿となったり、皮膚で汗となって排出され、身体の水分量を一定に保っているんですね。
しかし、何らかの原因で、
- 動脈側の毛細血管から、間質へ取り込まれる水分量が増える
- 増えた間質液が、うまく静脈側の毛細血管に再吸収されない
- また、増えた間質液がうまくリンパに排出されない
というような事が起こると、細胞と細胞の隙間(=間質)を満たす体液(=間質液)の水分量が増え、むくみが生じるのです。
産後のむくみ 3つの原因
では、どのようなケースで間質液が増え、むくみが生じるのでしょうか?
これから、産後のむくみを引き起こす3つの主な原因をご紹介します。
睡眠不足
産後は昼夜を問わない育児で、睡眠不足になりがちです。
しかし、睡眠不足は、体内の水分バランスを崩して(=細胞間を満たす間質液の量を増やして)むくみを引き起こす一因に。
なぜなら、睡眠不足になると、ストレスから交感神経が優位になって血管が収縮。
血管内圧が上昇して動脈の毛細血管から血管外(間質)にしみ出す水分量が増えると同時に、静脈の毛細血管へ再吸収できる量が減るからです。
また、「睡眠は身体の大掃除」と言われるように、人は寝ている間に細胞を入れ替え、疲れを癒しています。
ところが、睡眠不足で血行が悪くなり代謝が滞ると、二酸化炭素などの疲労物質が身体に溜まると共に、酸素が不足。
体が酸素を循環させようと血液量を増やすことで、血管内圧が上がってむくみが生じるのです。
ストレス
育児は、寝不足や多忙・不安や孤独・やりたいことを遮られることの連続etc…で、何かとストレスが溜まりますよね。
しかし、慢性的なストレスはむくみの大きな一因に。
なぜなら、人はストレスを受けることで、腎臓の上にちょこんと乗っている副腎から「アルドステロン」という副腎皮質ホルモンを分泌するからです。
この「アルドステロン」には、腎臓に作用してナトリウムと水分を再吸収する反面、利尿作用のあるカリウムを排出する働きがあります。
つまり、ストレスを受けて副腎からアルドステロンが分泌されることで、尿として排出されるはずのナトリウムと水分が身体に溜まってむくみが生じるというワケ。
また、人はストレスを受けると、副腎から「コルチゾール」という抗ストレスホルモンを分泌してストレスを和らげようとしますが、慢性的に強いストレスを受けることで副腎が過労。
身体が塩気のあるものを欲する様になります。
結果、身体の欲求に従って塩分の高いものを食べると、血中のナトリウム濃度を下げようと喉が渇いて水分を欲し、水分を溜めこむナトリウムの作用と相まってむくみが生じるのです。
慢性的なストレスによって副腎から出る血中のコルチゾール濃度が高まると、食欲を抑えるホルモンである「セロトニン」(別名:幸せホルモン)の量が減少。
食欲が増して食べる量が増える上に、副腎疲労で塩辛いものを欲するため、むくみ+顔に脂肪がつきがちに・・・
むくみと脂肪で顔が大きくなってしまうため、注意が必要です。
筋肉の過緊張
育児中は、抱っこや授乳・ストレスによる交感神経の亢進などで、全身の筋肉が過緊張しやすい環境にあります。
しかし、この筋肉の過緊張(コリ)も、むくみを引き起こす一因に。
なぜなら、筋肉が縮んだまま戻らなくなると、硬くなった筋肉によってまわりの血管やリンパ管が圧迫され、血液やリンパの流れが悪くなるからです。
結果、
- 動脈側の毛細血管から間質にしみ出す水分量が増えて、間質液の量が増える
- 増えた間質液が、うまく静脈側の毛細血管へ再吸収されない
- 増えた間質液や細胞で代謝された老廃物が、うまくリンパに排出されない
という3つのことが起こり、むくみが生じるのです。
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対処法
睡眠不足
産後の睡眠不足を解消するには、
- 赤ちゃんの夜泣きを減らして、出来るだけ睡眠時間を確保する
- 家事を少し手抜きして、赤ちゃんのお昼寝などのタイミングで一緒に寝る
- 短時間で質の良い睡眠がとれるよう、睡眠環境を整える(寝る姿勢や首枕etc)
というのが理想です。
まず、赤ちゃんの夜泣きを減らすにはどうすれば良いか?
この答えは、「できるだけ月齢の小さいうちから、抱っこや背中トントンで寝かせる習慣をつける」ということです。
なぜなら、夜中に頻繁に目を覚ますのは、赤ちゃんの睡眠周期に加えて、“添い乳”など常におっぱいをくわえたまま寝かしつけることが原因の一つだと考えられているからです。
いつもおっぱいをくわえたまま寝る癖がついてしまうと、眠りが浅くなる度に「あれ?口にあったはずのおっぱいがない!」と何度も目を覚ましてしまうんですね。
これは、私も二人目の育児でようやく分かりました。
できるだけぐっすり寝てもらいたいなら、月齢の小さいうち(できれば新生児のうち)から抱っこや背中トントンで寝かせる習慣をつけましょう。
…とは言っても、一筋縄ではいかないのが育児というもの。
うまくいかないことや、他の原因で夜泣きをすることだって多々ありますよね。
そんな時は、うまく家事を手抜きして、赤ちゃんのお昼寝などのタイミングで一緒に寝てしまいましょう。
「やりたいことがあって、一緒に寝ていられない!」という場合は、たった15分の睡眠でもOK!
少しの睡眠でも、疲労回復やイライラ防止に効果的ですよ。
また、短時間の睡眠でも疲労を回復できるよう、睡眠環境を整えるのもポイント。
この時、大切なのは「寝る姿勢」です。
身体を真上に向けて、手足を自然に伸ばし、全身の筋肉をリラックスさせた状態で休みましょう。
余裕があれば、バスタオル(1~2枚)をクルクルと丸めたものを首の下に敷き、首のカーブと第7頸椎を支えてあげると、首の筋肉がふわっと緩んで睡眠の質が格段にUP!
短時間で質の良い睡眠に繋がりますよ。
ストレス
ストレスによるむくみは、副腎から出るホルモンによって生じることから、産後のむくみ対策の一つとしてストレスケアは欠かせません。
そして、ストレス対策の根本的かつ最も効果的な方法は、「ストレッサー(ストレス源)をストレスだと感じないよう、あなたの考え方を変えることだ」ということは、前回の記事でご紹介しました。
産後 顔が大きくなったのは「歪み」のせい!?産後の歪みを起こす4つの要因と対処法
これに加えて大切なのが、「慢性的なストレスで疲れた副腎を回復させる」ということ。
なぜなら、慢性的なストレスによって副腎が疲労すると、抗ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌ができなくなり、うつ病に似た症状(疲労感や睡眠障害・気分の低下・ホルモンバランスの乱れなど)を起こすからです。
そして、これらの症状は浮腫みのみならず、様々な病気のもととなるため侮れません。
では、副腎を回復させるには、どうすれば良いのでしょうか?
まず大切なのは、副腎疲労の原因となるストレスを減らすこと。
それには、あなたの考え方を変えたり、自分なりのストレス解消法を見つける他、子供と一緒にこまめな休息(睡眠)をとることetcが有効です。
次に、食事面では白く精製した小麦や砂糖といった炭水化物や糖質のほか、カフェインの摂取量を減らし、ビタミン・ミネラルを十分に摂取すること。
特にビタミンではビタミンCとビタミンB群が、ミネラルではマグネシウムとカルシウムが副腎の回復には重要だと言われています。
具体的には、
- ビタミンCの多い食品・・・緑黄野菜や果物etc
- ビタミンB群の多い食品・・・豚肉、レバー類、うなぎ、さんま、納豆、玄米etc
- マグネシウムの多い食品・・・大豆製品(豆腐・納豆など)、魚貝類(干しエビ・あさりなど)、海藻類、種実類(ゴマ・かぼちゃの種)etc
- カルシウムの多い食品・・・魚貝類(干しエビ・ししゃも・しらす・いわしなど)、チーズ、ひじきetc
といったものですね!
ストレスによって副腎が疲労している人は、腸内環境が悪いために栄養の吸収率が落ちる傾向にあります。
子育て中は、つい早食いになってしまいがちですが、できるだけよく噛んで消化・吸収を助けてあげましょう。
よく噛むことが、栄養の吸収率を高め、副腎の回復に役立ちますよ。
筋肉の過緊張
むくみの一因となる筋肉の過緊張は、主に
- 身体の歪み
- 長時間にわたる、同じ筋肉の酷使
- 精神的なストレス
の3つによって引き起こされます。
ですから、
予防策として
- 身体が歪まないよう、授乳や抱っこの際に支える腕を左右交互に使う
- 抱っこだけでなく、時におんぶに切り替えて使う筋肉を変える
- 添い乳を控える(横向きで寝ることが歪みの原因となるため)
- ストレスを溜めない(ストレスは交感神経を優位にさせて筋肉の緊張を高めるため)
対策として
- 少なくとも1日1回は全身をストレッチする
- ストレッチは、止まった状態でゆっくりと筋肉を伸ばしていく「静的ストレッチ」の他、身体を動かしながら行う「動的ストレッチ」も取り入れる(例:スワイショウ)
といったことが有効です。
これらについては、前回の記事で詳しくご紹介しているので、よかったら読んでみてくださいね!
まとめ&ワンポイントアドバイス
いかがでしたか?
今回は、産後に顔が大きくなった原因の一つとして、「産後のむくみ」が挙げられ、
産後のむくみを引き起こす主な要因が
- 睡眠不足
- ストレス
- 筋肉の過緊張
であるというお話をしました。
そして、それぞれの対処法をご紹介しましたが、顔のむくみ対策に特化して言えば「顔の運動を行う」というのもオススメ!
そう、ご存知の通り、表情筋トレーニングには普段使いきれていない表情筋を鍛え、顔のむくみを改善する効果が期待できるんですね!
おまけに、見た目を若返らせるメリットもあるので、まさに一石二鳥♪
方法は簡単!
子供が寝ている10分程度の間に自分で表情を大きく動かすのも良いですし、いま話題の表情筋トレーニンググッズを使うのも良いでしょう。
参考までに、Mayuオススメの表情筋トレーニンググッズはコチラ↓↓↓
週2回5分!美顔器「エステナードLIFTY」(エステナードリフティの過去記事はコチラ⇒これはイイ!表情筋を鍛えてたるみを改善する「エステナードリフティ」)
それでは、今日はこの辺で^^
顔を下に向けて首の後ろを触ると、わずかにボコッと突き出た骨(第7頸椎)があるので、そのあたりを丸めたタオルでサポートします。